土地も決まり、いよいよ本格的な家づくりがスタート。
建築工事には、工事に入る前や家が完成した時に行う「儀式」があることをご存知でしょうか。今回は「見かけたことはあるけれど、実際に何をしているの?」という疑問も多い、住宅建築に関する儀式について紹介したいと思います。
地鎮祭とは、家の建築に入る前に、土地の神様に「無事に家が建ちますように」とお願いする儀式のことです。住宅地で、神主さんにより祝詞が捧げられる中、その場にいる人があたまを下げている、という光景を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
地鎮祭には、建て主はもちろん、施工者や棟梁など、家を建てることに関わる人が参加します。新しい土地への移住で、しきたりや神主さんの手配などわからないことがある場合は、事前に棟梁などに相談しておくと安心です。
上棟式とは、屋根の最上部に棟木を水平に取り付ける「棟上げ」という作業が終了した際に行います。
家の骨組みが完成した時に「ここまで無事に家を建ててくれてありがとう」という感謝の気持ちで、大工さんや職人さんを労います。塩、米、酒などをまく「上棟の儀」を終えたら、皆でお料理やお菓子を食べながら歓談する、というひとつの流れがありますが、地方や規模によっても異なってくるので、施工者などと相談して決めても良いかもしれません。
最後は、家が完成した時に行う竣工式です。
住宅に限らず、オフィスビルや公園が完成した際のテープカットなども竣工式のイベントひとつです。
住宅の場合は、住まいを清めて「住まいを共にする家族が健康に暮らせますように」という思いを込めて執り行います。
神主さんを呼んで本格的に行うこともありますが、家族と建築に関わった人でお祝いするというかたちでも問題はありません。
家づくりに関わる人で行なう儀式のあれこれ。
二世帯住宅の場合は、同居する両親などの意見も聞き入れて日取りを決めたりすると、後々、気持ちよく過ごせるかもしれませんね。
儀式というと、いろいろかしこまってしまいそうですが、大切なのは感謝の気持ちです。
ひとつ屋根の下家族が元気に暮らせる幸せを、施工者や大工さんと一緒に分かち合えるって素敵なことだと思いませんか。