家づくりをする中で、空間ごとのレイアウトや素材選びに悩んでなかなか前に進めなくなることはありませんか。今回は家づくりに行き詰まった時のヒントの見つけ方を紹介します。
家づくりに行き詰まった時に、思い出してみて欲しいのが、自分が住んでいた歴代の住まいのこと。小さな頃に家族が重なり合うように寝ていた社宅や、はじめて一人暮らしをしたアパートなど、新築を建てる上では参考にならないように思えますが、実はヒントがたくさんあります。「学生の頃に住んでいたアパートのキッチンが使いやすかった」とか「畳で寝るのが一番好きかも」などは、実体験ならではの感覚、。記憶をたどることで、自分が使いやすい配置や落ち着く空間がどういうものかに気がつくことができたら収穫ありですよね。今まで住んだ家の好きなところ、嫌いなところを書き出して、新居の空間づくりにいかしてみましょう。
猫足のバスタブや秘密基地のようなガレージなど、いつか自分の家を建てた時に叶えたいことが誰しもあるのではないでしょうか。憧れのかたちがある場合は「現実的に難しいかも」と諦めるのではなく、施工会社や建築士さんに思いきって相談してみましょう。一部の仕様を変更することで理想に近づくかもしれません。また、お気に入りの家具がある場合は、それを主役に空間づくりをしてみても。「この椅子にあう壁の色はどんな色だろう」とか「フローリングは、ダイニングと同じ素材に」など、お気に入りのアイテムがあると、新居での生活もイメージしやすくなるのではないでしょうか。自分の気持ちに素直に、お気に入りを味方につけて、楽しく家づくりをしましょう。
最後は家と少し切り離して、いま、自分がいちばんやりたいことは何かを考えてみましょう。
「残業続きなので、ゆっくりお風呂に入りたい」「自然光たっぷりの場所で本を読みたい」「キャンプに行きたい」など何でも良いです。同様のことを家族にも質問します。それぞれの日常を共有することは、暮らしを考えるきっかけになります。家族で過ごすリビングを充実させようと想定していたけれど、案外、皆アウトドア派だったのでテラスを広くてみよう、なんて方向転換も生まれるかもしれません。
家づくりと考えると、つい、新しい設備や間取りを意識しがちですが、大切なのは、かけがいのない家族とつくる「暮らし」です。自分の体験や家族の意見を取り入れ、皆にとって、居心地の良い家とは何かを考えながら、家づくりを進めましょう。