家族と食事をしたり、友人を招いたり……。ダイニングは家の中の笑顔が集う場所でもあります。
そんな空間を演出する要素のひとつが、美味しそうな手料理。
日々の料理やおもてなし料理を喜んでもらえたら、とても嬉しいですよね。
テーブルに置かれた料理は、照明ひとつで印象が大きく変わることをご存知でしょうか。
今回はダイニングにおすすめの照明について、ご紹介したいと思います。
空間のイメージを大きく左右するのが照明。
デザインの好みだけでなく、光の色や雰囲気、吊るす高さなどにもこだわることで心地良い空間づくりが叶います。
照明にはさまざまなタイプのアイテムがありますが、そのなかでもダイニングに適しているのが「ペンダントライト」です。
ペンダントライトとは、コードやチェーンなどで天井から吊り下げるタイプの照明。
シンプルな空間でもシェードにこだわれば、住む人の好みを反映した個性的な空間に仕上がります。
より明るくおしゃれ感を演出するなら、同じタイプのライトをふたつ並べるのもおすすめ。
シーンによって好みの明るさに調節できるだけでなく、リズムのあるインテリアを楽しめますよ。
また、より居心地の良いダイニングを目指すなら、光の質にもこだわってみましょう。
電球色のような温かみのある光を選ぶことで、食事をよりおいしそうに見せたり、ドラマティックな雰囲気を演出したりと素敵な空間づくりが叶います。
天井が低かったり部屋が狭かったりと、限られた空間にダイニングをつくる場合には、ペンダントライトを吊り下げると圧迫感が出てしまいます。
そこで取り入れたいのが「スポットライト」。
スポットライトとは、天井や壁に取り付ける、光の方向を変えられる照明器具のこと。
狭い範囲を絞り込んで照らすことができる照明なので、ダイニングにもぴったりです。
ダイニングでは、食卓を効果的に照らすためペンダントライトを吊るす高さにも気を配りたいところ。
たとえば、一般的な150㎝程度のテーブルなら、ペンダントライトのシェードの直径は3分の1程度、50㎝くらいにおさえるのが理想的。
吊るす高さは、60~80㎝くらいがおすすめです。
大きなダイニングテーブルを使用するなら、照明をたくさん取り入れた「多灯づかい」すると良いでしょう。
ダイニングは他の空間と違い、主に料理を楽しむ場所です。
そのため、全体を明るく照らす照明ではなく、料理に光を集中させることのできるペンダントライトをおすすめします。
テーブル全体や人に光が当たらないライトを選ぶことで、自然と料理に視線が誘導され、ダイニングらしい空間を演出します。
また、ライトからテーブルの距離によって、光の当たり具合も変わってくるので、設置の際は、実際にダイニングを囲む時間にお料理を用意して、好みのバランスを確認してみてください。
続いて照明の灯りですが、蛍光灯の中でも暖色系の電球色や、白熱球を使用し、光がオレンジ色に広がるものをおすすめします。
スープなどが、より温かい印象に、カルパッチョなどの前菜のつやが綺麗に見えるといった効果があります。
また、温もりがある色は、1日の終わりに集う家族や、お客様にリラックスして過ごしてもらうという意味でもダイニングに適しています。
食事の時間以外はダイニングで勉強や仕事をするという場合は、スイッチひとつで明るさ、光の色を切り替えられる照明器具も販売しているので、あわせてご検討されてみてはいかがでしょうか。
カフェやレストランに行くと、テーブルの上にポツンポツンと複数個のライトがぶら下がっていることがあります。
このスタイルを家で実践すると、ダイニングが一気にお店のような雰囲気に。
入り口からダイニングに向かう目線を意識して、横から見たデザインがスタイリッシュなライトを選ぶと、よりおしゃれな空間を演出できます。
代表的な北欧照明ブランド、ルイス・ポールセン社のアイテムは、デザイン性と良質な光で洗練された空間を演出してくれます。
おしゃれなカフェやインテリアショップで、目にしたことがあるという方も多いのではないしょうか。
数ある名作照明のなかでも、ダイニングテーブルの上に吊るすなら、20世紀の照明デザイナー、ポール・ヘニングセンの代表作「PH5」がおすすめ。
デンマークでは「国民的照明」とも呼ばれている「PH5」は、円盤のような個性的なデザインと、計算されつくされた良質な光が特徴の照明です。
「PH5」の光を生かすためには、卓上60cmに吊り下げるのが最適です。
テーブルを囲む人たちや食事を美しく照らすことができます。
ルイス・ポールセン社は、優れたデザイナーとのコラボレーションによって数々の名作照明が生み出され、世界中で愛され続けています。
その中でも、究極にシンプルなデザインがお好みなら、「トルボー」がおすすめです。
ダイニングにはもちろん、複数組み合わせてキッチンカウンターや廊下などに吊り下げるのも素敵。
多灯づかいにも適した照明です。
Theworshoplampは、デンマークのデザイナー、ヴェデル・マッドソンによりデザインされた照明。
1950年代にデザインされたものですが、現代のインテリアにも良く合い、特にビンテージ家具との相性が抜群です。
シンプルながら雰囲気のある佇まいは、雰囲気のあるリノベーション住宅にもマッチするのではないでしょうか。
クールなブルックリンインテリアなどをお好みの方におすすめです。
スウェーデンを代表する照明デザイナー、ハンス・アウネ・ヤコブソンによりデザインされた「ヤコブソンランプ」。
木製のシェードがナチュラルな雰囲気を醸し出す、洗練されたデザインの照明です。
あかりを灯すとシェードから優しい光がこぼれ、安らぎのひとときを演出してくれます。
パイン材の中でも高級素材とされている欧州赤松を使用したシェードは、点灯しているときだけでなく、消灯時もオブジェのように存在感を放ちます。
毎日作るお料理が、照明でグッと美味しそうにみえると料理も作り甲斐がありますよね。
ダイニングを囲む家族やお客様以上に、自分のためにも照明選びにはこだわってください。
ダイニングテーブルと同じくらいお気に入りの照明がみつけて、ワンランクアップしたダイニングを演出してみてはいかがでしょうか。