住宅ローンの借り入れ時には、保険に入る必要があります。今回は住宅取得時の保険の種類と内容について紹介します。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済中に債務者が死亡した場合、保険会社がその時点の住宅ローン残高を保険金として金融機関に支払うという契約の保険のこと。団体信用生命保険に入っていることで、遺族が残りの住宅ローンを支払う必要がなくなります。民間の金融機関で住宅ローンを借りる場合は、団体信用生命保険に加入することが一般的ですが、フラット35であれば、加入しなくても融資をうけることが可能です。ただし、加入していないと、もしもの時に残された家族が返済におわれることになるため、加入しておくことをおすすめします。
住宅ローンの契約後に求められるのが、建物の火災保険。半ば強制的に加入することになるので、理不尽に思うひともいるかもしれませんが、火災保険はどちらかといえば、 金融機関ではなく、ローン返済者のためのもの。火災保険とは、火災によって生じた建物や家財の損害を補てんするための保険で、落雷や台風などの災害による損害も対象となります。もしもの時に、火災保険に入っていれば保険金を補修やローン返済にあてられますが、入っていないと住まいはなくなり、ローンだけが残るという事態に。加入する保険は、住宅火災保険がもっとも一般的で、居住用の建物とその建物内の家財を対象とした保険です。住宅火災保険の補償範囲をさらに広げたものに住宅総合保険がありますが、地震、噴火、津波によって生じた火災については補償の対象外。地震大国の日本では、火災保険とは別に地震保険にも加入しておくと安心です。
先に紹介した団体信用保険ですが、加入すると、もしもの時に、家族は住宅ローンの負担なくマイホームに住み続けることができます。ここで気にかけたいのが、現状加入している生命保険のこと。保険の内容によっては、住居に関する保証内容が入っている可能性があります。生命保険の加入時に、被保険者が亡くなった場合の住居費なども含めて設定していると、団体信用保険に入ることで、過大な保険料を払ってしまうことになります。マイホーム購入時には、団体信用保険と加入中の保険の保証内容に重複がないか確認することをお忘れなく。
マイホーム購入時は、新たに保険の加入が必要になりますが、加入中の保険を見直すチャンスでもあります。保険の内容を整理し、無駄なく適正な保険を選びましょう。