住宅ローンを組んだら「資金繰りについてしっかりと考えなくては」と意気込む方も多いと思います。今回は住宅ローンの返済を考える前におさえておいてほしい、人生の三大必要資金について紹介します。
子どもがいる家庭で、大きなお金と言えば、進学にかかる教育費。幼児教育や高校教育の無償化について具体策が提示されているとはいえ、大学進学などを考えると1,000万円以上かかる場合も。
また、学校以外の習いごとにもお金がかかります。昔に比べ、習いごとの幅も広がり、子どもがチャレンジしたいと思うことはできるだけやらせてあげたいと考える家庭も多いのではないでしょうか。
教育資金の準備として、こども保険や教育ローンなどの方法もありますが、基本的には日々の家計のやりくりで、きちんと貯蓄しておくことが大切です。
また、教育費を具合的にシミュレーションすることで、お金が貯めやすい時期と貯めにくい時期が見えてくることも。高額な教育費に焦ってしまう部分もあると思いますが、ライフプランを策定し、無理のない範囲で教育費の貯蓄をしていきましょう。
住宅ローンの融資限度額は、一部の住宅ローンを除き、基本的には物件価格の8割以下であるため、住宅購入時には頭金として物件価格の2割程度の資金を用意する必要があります。その他、諸費用もかかるので、住宅購入時に物件価格の3割程度を用意しておきたいところです。
念願のマイホームに向けての自己資金の準備方法としては、財形住宅貯蓄などがあります。財形住宅貯蓄とは、勤労者が企業の協力を得て、給与から一定額を天引きという形で、住宅の取得や増改築などの住宅資金を貯蓄することです。55歳未満の人が利用することができるので、将来的にマイホームを予定していて「家のためのお金を確実に貯めたい」と考えている場合はおすすめです。
老後の生活費の見通しを立て、資金の不足がないかなど、老後の生活を計画することをリタイアメントプランニングといいます。
老後生活の主な資金は、退職金、年金(公的年金、企業年金)、貯蓄です。一般的に老後に必要な月々の生活費は、夫婦とも健在の場合で退職前の生活費の70%、夫のみまたは妻のみの場合で退職前の生活費の50%といわれています。これを年額に直し、平均余命までの年数をかけた金額が老後に必要な生活費ということになります。もちろん、生活費だけあればいいというわけではなく、突然の病気への備えや趣味、孫へのお小遣いなど生活費以外の貯蓄も必要となります。
不足額を準備するためには、資産を運用したり、継続して働くという方法があります。
資金を把握し、準備を進めるという点から、リタイアメントプランニングは、退職間際ではなくできるだけはやいうちに立てておくことをおすすめします。
ライフイベントの中でも、子どもの教育、住宅の取得、老後にかかる資金は大きく、しっかりと貯蓄をしておきたいもの。これらの資金については、それぞれの内容を把握し、はやめに準備しておきましょう。