静岡県東部エリアを中心に住宅建設を手掛けるStandardは、木造躯体の製造・販売を手掛けるウッドステーションと共同で 、全国初となる「事前採寸無し設計図面から直接自動切断した外装サイディングの施工」を静岡県沼津市内にて公開しました。
元来の外装サイディングでは、建設現場にて「事前に現場採寸した後、そのアナログデータを入力して、工場加工する」方式までが、限界点となっていました。
今回、ウッドステーションの大型パネル工法の技術を更に進化させ、外装サイディングも事前に工場にて加工・切断されたものを組み上げていくという業界初・全国初の施工を公開いたしました。
※ 大型パネル工法とは、構造材・面材・間柱・断熱材・サッシ・一次防水までを一体化させたパネルを工場生産し、
現場で組み立てることで、大幅な工期短縮や高性能・高品質を実現する進化した次世代の工法。
サイディング(外壁)については、現場で採寸を行いながらカットし施工することが一般的。 通常は10mメジャーを使い、2人で半日かけて採寸を実施します。 現場で外壁材をカットすると、廃棄物の増加や騒音などの問題が発生したり、余分に材料を発注するためコスト面でもロスが生じていました。 現場での切断では、施工業者によって施工品質のバラつきが出てしまう懸念があるのも事実です。
Standardも一般的な、現場にてサイディングの採寸・カットを行っていますが、 「1棟当たり4万円程度のサイディングの廃棄物が発生している。 当社は年間120棟ほど建築しているので、それなりの額になる。」 (弊社代表取締役・有田晃一)
現体制のままでは、月に1班で4棟ほどしかサイディング施工を行うことができず、 さらなる施工性の向上に向けた術を探っていました。
そこで今回、ウッドステーションが提案する現場採寸無しのサイディングプレカットを採用する経緯となりました。
ウッドステーションが提供する大型パネルの場合、工場で開口部まで施工されたパネルを製造するため、サイディングをプレカットするための寸法情報を事前に取得できます。
ウッドステーションの情報をサイディングプレカット工場と連携させることで、現場採寸することなくプレカットを行える仕組みを整えました。
弊社代表取締役・有田晃一は、
「サイディングのプレカットを導入することで、これまで月4棟が限界であったものが、月8棟にまでサイディング施工の効率を改善できると見込んでいる。」と考えており、
Standardでサイディング施工を統括している工務担当の高浜由来も、「当社のように100棟を超える場合、生産性を高めようとするとサイディングのプレカットが不可欠である。」 と述べる。
これによって施工業者も多くの現場をこなすことが可能になり、「施工の仕方や足場の組み方、さらには住宅のデザインの在り方などまで踏まえて、プレカット導入の効果を最大化する術を検討していきたい。」と、弊社代表取締役・有田晃一は考えます。
併せて、サイディングの厚手化によって材料の重量が増える一方で、施工者の高齢化も進んでいることから、今後はさらに注目度が高まると見込んでいます。